セミナーを成功させるために必要なものとして「セミナーの内容」や「トークスキル」といったものが大切とされていますが、実はプレゼンスライドもとても大切な要素です。
わたしたちは普段、様々な情報を得ていますが、そのなかで約8割の情報を視覚から得ている、と言われています。
だからこそ、「セミナーの内容」や「トークスキル」だけではなくて、視覚に訴えかけることのできるプレゼンスライドが、あなたのセミナーを成功させるために大切なことだと言えます。
ですから、ここでは「見やすくて、わかりやすいスライド」にするための3つの方法について一緒に見ていきましょう!
その3つの方法とは
- 受講生の立場に立つ
- 伝えたいことを絞る
- わかりやすいデザイン
です!
誰でも簡単にきれいなプレゼン資料が作れる
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受講生の立場に立つ
「受講生の立場に立つ」とはどういうことでしょうか?
それは、受講生が普段使わないような言葉や表現は避ける、ということです。
たとえば、あなたが小学校1年生の子供に、「友達への接し方」について伝えるとしたら、どんな言葉で伝えますか?
「仲が良い友達だからといって、なにしても許されるわけではないよ。ちゃんと友達の気持ちを慮り、言葉を選んで話すようにするんだよ。」
などとは言わないはずです。
「自分がされて嫌なことは、友達にもしちゃだめだよ。」
とできるだけ子供でもわかるような言葉を選んで話しますよね。
セミナーに来てくれる人で小学校1年生の子供は来ないと思いますが、たとえ大人でも、その人たちがどんな職種でどんな環境で生活しているのかによって理解できる言葉は違ってきますよね。
これは、頭がいいとか頭が悪いといったことではなく、誰でも慣れ親しんでいない言葉は必ず存在します。
相手が東大卒だったとしても、車に詳しくなければ、
「それはまるでロータリーエンジンのように特殊な存在」
などと例え話をされてもピンと来ないはずです。
自分のセミナーに来るぐらいだから、この言葉は知っていて当然!と思うのは大きな勘違いです。
あまりにも一般常識からはずれた言葉や表現は、受講生を困らせてしまい、セミナーへの興味を失ってしまう恐れがあります。
もちろん、セミナーで講師をするということは、その分野について造詣が深いということですから、専門性や権威性を保つためにも、専門用語や難しい表現をすることが必要なのかもしれません。
でも、わからない言葉や表現で受講生を悩ませてしまうことは、本当に伝えたいことが伝わらなくなってしまうかもしれません。
たとえば、友人を自宅に招く場合、自宅までの道順を伝える時には、できるだけわかりやすく簡単な道を教えますよね。
だって、道を理解してもらえなくて、到着するのに時間がかかれば、相手にとっても自分にとっても無駄な時間になってしまいます。
ですからできるだけ、どんな人でもわかるような言葉で伝えるようにしてみてください。
専門用語などを使う場合には、ちゃんとその言葉の説明をするようにして、受講生の負担を減らすようにしてあげましょう!
伝えたいことを絞る
セミナーにはさまざまな規模があります。
何百人規模のセミナーから参加者が数人のセミナーまで色々ありますが、基本的には1枚のスライドに多くの情報を入れないようにしましょう。
1枚のスライドにたくさんの情報が詰め込まれたスライドはスクリーンから離れた人からは見えないかもしれません。
さらに、多くの情報が詰め込まれたスライドでは、受講生が一生懸命読もうとしてしまいます。
セミナーでのスライドは読ませるものではなく、見せるものです。
読んで理解してもらうんではなくて、見て理解してもらうことが理想です。
ですから、1枚のスライドにあれもこれも詰め込まずに、そのスライドで伝えたいことを絞って伝えるようにしましょう。
たくさんのことを伝えたい場合にはスライドを分ければいいので、その方がスライドを制作する際にもレイアウトに悩むことがなく、断然楽ですよ!
伝えたいことを絞る際には、もしもそのスライドで説明する時間が10秒しかなかったら、何を話そうとするのかを考えてみてください。
時間を制限することで、自分が伝えたかったことが浮かび上がってくるはずです。
スライド1枚1枚で何を伝えたいのか、といった目的がはっきりすることで、とてもスッキリしたスライドを作ることができますよ。
ただ、こう伝えると、
「いや、情報量を減らしたスライドを作るのはわかるんだけど、受講生に資料として配布しなきゃいけないから、どうしても情報量が多いスライドになっちゃうんだよ〜」
という方もいます。
たしかにあまりにも情報量を減らしたスライドをそのまま印刷して配布しても、受講生は困ってしまいますよね。
こればかりは、特効薬的な解決方法がないのですが、セミナー用のスライドと配布資料は別々に作るしかいないんです。
面倒だと思ってしまう気持ちは私もすごくわかります。
2つの資料を作るのは面倒ですよね・・・
でもスライドと配布資料の両方で使える資料を作ろうとすれば、とても中途半端な資料になってしまい、結局、受講生にすべてが伝わらないことにもなってしまいますので、面倒ではありますが、別々なものと考えて作るようにしてください。
配布資料の作り方に関してはこちらをご覧ください↓↓↓
⇒参考:「プレゼンで効果的な配布資料とは?制作方法と扱い方を解説!」
わかりやすいデザイン
デザインがださかったり古臭かったりすると、なんとなく信用できない、といった印象を与えてしまうことがあります。
ですから、みなさんデザインを頑張ってしまいます。
でも、デザインは頑張ってしまうと、ごちゃごちゃして結局わけわからないスライドになってしまうことがありますし、制作するときにもデザインに多くの時間をとられてしまいます。
ですので、そんなに頑張ってデザインを考える必要はありません!
装飾するだけがデザインではなく、伝えたいことを伝わりやすくサポートするのがデザインの役目なので、そんなにデザインにこだわる必要はありません。
ただし、気をつけていただきたいことが2つほどあります。
- メリハリをつけること
- 色を2色に絞ること
です。
メリハリをつける
まず、スライドを見やすくするには色のメリハリが大切です。
よくあるのは背景に濃い色を使ってるのに文字が黒、とか背景の画像に文字が同化して見えない、といったもったいないスライドをよく見かけます。
しっかりと色のコントラストを意識してつくりましょう!
コントラストとは明暗の差のことです。
暗い背景に黒い文字をおいても見づらいですし、また逆に白い背景に薄い文字をおいても見づらいですよね。
ですので、コントラストをはっきりとさせてメリハリをつけるとより見やすくなります。
少しでも受講生に与えるストレスを軽減させ、セミナー自体に集中してもらうことが大切ですので、メリハリを意識するようにしてみてくださいね。
メリハリについてもっと知りたい方はこちら↓↓↓
⇒参考:「プレゼン資料を見やすくするために必須!メリハリのつけ方!」
色を2色に絞ること
色は多く使うと、見ていて疲れてしまいますし、どこに注目をしていいのか相手を迷わせてしまいます。
何度もお伝えしますが、セミナーでは受講生に余計なストレスを与えてはいけません。
そのためにも使う色を2色に絞って表現することで、制作するほうも色で迷わなくなるので楽ですし、見る方もとても見やすく感じます。
スライドで使う2色はメインカラーとアクセントカラーの2色(グレーや黒は除く)になります。
メインカラーはその名の通りで、メインとして使う色です。
アクセントカラーは、特に重要な箇所や強調したい箇所に使い、目立つようにする色のことです。
では、2色はどのように決めていけばいいのかといいますと、まずはあなたの会社やサイトで使用しているコーポレートカラーをメインカラーとして使うことをオススメします。
そうすることで、ブランディングにも貢献しますし、慣れ親しんだ色を使う方が制作もしやすい、といったメリットがあります。
もしも自社の色が今回のセミナーの雰囲気に合わないとか、サイトで使っている色が強すぎてメインカラーとして使うには、主張が強すぎるというのであれば、彩度や明度を調整して使う方法もありますので、色の調整方法については下記を参考にしてみてください。
色の使い方についてもっと知りたい方はこちら↓↓↓
⇒参考:「配色は難しくない!プレゼンスライドでの色の使い方」
アクセントカラーの決め方は簡単です。
メインカラーの補色を使えばいいだけです。
この円状の図は色相環といって色の変化を表したものです。
たとえば、「水色系」がメインカラーだったとしたら、補色は「赤」となります。
「ピンク系」なら「黄緑色」ですね。
補色はお互いの色を引き立てる役割がありますので、メインカラーが決まったらメインカラーの補色をこの色相環から見つけ出し、選ぶようにしましょう。
まあ、そこまで正確な補色を選ぶ必要はありませんので、メインカラーが寒色系ならアクセントカラーには暖色系を選び、メインが暖色ならアクセントを寒色といったイメージで選べば良いと思います。
なので、色使いに悩む方も多いと思いますが、「2色しか使わない」「強調する部分は補色を使う」といったルールを決めてしまえば、自然と統一感のあるスライドが出来上がりますし、制作もかなり楽になりますので、ぜひ試してみてください。
セミナー講師のための見やすくてわかりやすいスライドのまとめ
「見やすくて、わかりやすいスライド」にするためには3つの方法があるとお伝えしました。
その3つの方法とは
- 受講生の立場に立つ
- 伝えたいことを絞る
- わかりやすいデザイン
です!
セミナー内容や、話し方を工夫することも大切ですが、「どのように伝えるか」を考えることもとても重要ですので、今回の3つの方法を意識して、ご自身のスライドを見返してみると、手直しする部分が見つかるかもしれませんので、ぜひ見直してみてくださいね!
あなたのセミナーが成功することを願っています! 監修者 <略歴> 武蔵野美術大学卒業後、東京都港区赤坂の設計事務所にてプレゼンテーション業務に従事。数億円のオフィスビルから数百億円の都市開発事業などの提案書およびプレゼンテーション資料の作成を手がける。
2016年より会社を設立し、2018年よりマーケティング、セールスライティングを取り入れたプレゼンテーション資料制作、コンサルティング事業を開始。
現在はプレゼンテーション資料を中心に広告やチラシ、営業資料などの様々な資料を手がけ、資料制作講座も開き、資料制作の方法なども伝えている。
⇒主な制作事例はこちら