この記事をご覧になっていただいているということは、プレゼンテーションや営業活動で、あなたは商品やサービスを販売していて、すでに色々と勉強されているのだと思います。
セールスには人それぞれ色々なノウハウや技術があり、さらにはそれを教えてくれる本やWebサイトが存在します。
すでに良質なノウハウに触れる機会はたくさんあると思いますので、ここではめちゃくちゃシンプルなコツをお伝えしたいと思います。
商品・サービスの説明は、相手に理解してもらうことが基本です。
難しい言葉や専門用語で、相手を困らせてはいけません。
人の脳はわかりやすさを好み、混乱を嫌います。
ターゲットとなるお客様の理解度によって、どう伝えれば良いのかを考え、伝えるようにしましょう。
さらに、ダラダラと長い説明はお客様のストレスを与えるだけです。
かといって短すぎる説明では、理解してもらえません。
ですから、何度も何度も資料を見直して、無駄な部分を省いていく作業が必要になります。
無駄を削ぎ落としていった先に、本当に理解しやすい説明資料が出来上がるんです。
誰でも簡単にきれいなプレゼン資料が作れる
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目次
お客さんがいつも思っていること
お客さんは商品やサービスを購入する際にいつもどんなことに気をつけているのでしょうか?
消費者庁の発行している「消費者意識基本調査:Ⅱ調査の結果概要」によりますと、消費者として心がけている行動の第1位は「表示や説明を十分確認し、その内容を理解した上で消費やサービスを選択する」になっています。
多くの消費者は商品を十分に理解した上で購入したいと思っているんです。
同じような商品が多く並び、詐欺まがいのサービスも出回っている現在だからこそ、お客さんには商品・サービスをちゃんと理解したいという欲求が生まれ、後悔したくないという思いが強くなってきているんです。
だからこそ、私たち販売する側には説明責任があり、お客様に十分理解してもらえるよう努める必要があります。
でも、ここで勘違いしてほしくないのは、
「全てを説明することが説明責任を果たしている」ということではない
ということです。
野村総合研究所「生活者1万人アンケート調査」によると、「商品情報が多すぎて困る」という人が、全体の約7割を占めているんです。
情報過多のネット時代では、むしろ情報が多すぎることを嫌い、お客さんは情報を負担に感じてしまうんです。
このような傾向があるなかで、長々とダラダラ説明してもお客さんは聞いてくれません。
聞いてくれないどころか、嫌悪感を抱く恐れさえあります。
つまり、商品・サービスに関する情報を全て伝えることが正解ではないということが言えるのです。
さて、
こうなると、めちゃくちゃ難しい問題に直面してしまいました。
一方では、商品・サービスを十分に理解したいと感じています。
もう一方では、情報が多すぎて困ると感じています。
つまり、少ない情報で十分理解してもらえる商品・サービスがお客さんに受け入れてもらえる商品・サービスになるということなんです。
ちなみにこれはBtoCだけに当てはまる話ではありません。
購入に関しては人の感情が多く関係するので、BtoCだろうが、BtoBだろうが、同じメカニズムが働いています。
ですから、一般消費者だけではなく、企業に勤めている人も、同じように感じるため、BtoCでも、BtoBでも十分に気をつける必要がある内容なのです。
シンプルに伝えることで理解してもらいやすくなる
お客様はわがままです。
それは自分が消費者側に立った場合も同じですよね?
自分が買いたいと思っている商品について詳しく知りたい!
でも時間をかけるのは面倒だし、簡単に説明してもらいたい!
って思うのは私だけではないはず・・・。
アメリカの起業家「ドナルド・ミラー」は次のように話しています。
つまり、わかりやすく伝えることが、お客様に買ってもらう最善の方法なんです。
わかりやすく伝えるためのコツは3つあります。
- 相手にわかる言葉と表現
- 視覚に訴える
- ダラダラ説明しない
相手にわかる言葉と表現
多くの方が犯してしまいがちなのが、「専門用語や難しい表現で説明している」ということです。
あまりパソコンが詳しくない人がパソコンを購入する場合、
「第8世代インテル®Core™プロセッサー、高速のPCIe SSDが搭載されたパソコン」
と言われるよりも
「パソコンの起動が早く、WordやExcelを開いたままインターネットでYouTubeを見ても動きが遅くなることはありません」
と言われた方が、とてもわかりやすいですよね。
さらに例え話も有効です。
「プリウスの燃費は24.5Km/Lです」
よりも
「プリウスは東京から福岡まで1回も給油せずにいけます」
という例えで教えてもらえると、ものすごくその価値がわかりやすいですよね。
説明する相手によってどういった言葉を使えば一番響くのかを考えながら説明することで、より理解度を深め、商品・サービスの価値を最大限伝えることができるのです。
もちろん、先ほどのパソコンの例では、パソコンに詳しいお客さんだったらパソコンのスペックを詳しく説明した方が、きっと響いてくれるはずです。
視覚に訴える
人は視覚から多くの情報を得ていると言われています。
私はたくさんの記事を書いていますが、それらの記事の読者さんの視線の動きを分析してみると、文章よりも図版や写真がある箇所で動きがとまっているのがわかります。
つまり、イラストやグラフや写真に、人の視線は誘導され注目してしまうんです。
なぜなら、イラストやグラフや写真の方が、文章よりも理解しやすいからなんです。
ひとつの写真が、たくさんの文章よりも多くの情報を与えてくれるのです。
文章はその図版や写真の補足として存在させることで、より多くの情報を簡単に伝えることができるので、説明するときには、できるだけ文章を少なくし、図版や写真を活用することをオススメいたします。
ダラダラ説明しない
話が長いと感じる人の特徴は、ダラダラと不要な情報を思いついたままに話す人だといえます。
相手に理解してもらうためには具体的に説明する必要がありますが、「具体的」というのは「話が長い」ということは違います。
たとえば、あなたは休日に映画をレンタルして見よう、と思い立ったとします。
映画に詳しくないあなたは、映画に詳しい友人に「おすすめの映画」を聞いてみることにしました。
ですが、この友人は話がとても長いので、「おすすめの映画をできるだけ短く説明してほしい」とお願いしました。
すると友人は
「ブラッド・ピット主演のマネーボールなんか面白いよ。メジャーリーグのチームを再建する話だよ」
と教えてくれました。
ですが、この説明では、映画の良さは伝わってこないですよね?
見てみたい、という興味が湧いてきません。
「ブラッド・ピット主演のマネーボールなんか面白いよ。メジャーリーグのチームを再建する話だよ。
資金難に陥って、スター選手を獲得できないメジャーリーグのチームをブラッド・ピットが演じるゼネラルマネージャーが統計学を用いて、他の球団では見向きもされない選手をスカウトして、球団を勝利へと導いていく、実際にあった話だよ」
と教えてくれたらどうでしょう?
今までよりも、長い説明ですが、物語のあらすじがわかることで、「マネーボール」という映画への興味が湧いてきます。
たとえば
「この映画は2011年公開で〜」とか
「時間は133分で〜」とか
「監督のベネット・ミラーはフォックスキャッチャーという映画で、カンヌ国際映画祭で監督量を受賞した」
などという情報まで教える必要はありませんよね?
たしかにそれらの情報を知りたい、という人もいるでしょう。
でも、今回のケースではそこまで教える必要はりません。
このように、商品・サービスを構成する大切な情報であったとしても、相手にとってはどうでもいい情報、ということがあるんです。
あなたはこの情報が本当に伝えなければいけないのかを十分に検討して、相手に伝える必要があります。
でないと、聞いてくれている人を退屈にさせ、興味を失わせてしまうかもしれません。
そうならないために、一度制作した資料を見直して、本当に必要な情報なのか、それとも特に必要ではない情報なのかを何度も何度も検討して、無駄を削ぎ落としていき、切れ味が鋭く、お客さんの心に突き刺さる資料を制作していく努力がとても大切な要素になってきます。
プレゼンや営業で商品・サービスを買ってもらうためのコツのまとめ
相手に説明する際には具体的かつ無駄のない情報を伝えるようにしましょう。
そして、相手が理解しやすい言葉と表現も用いて、決して一人よがりな資料を作らないようにしてくださいね。
さらに補足になりますが、伝える順番も大切にしてください。
私は最近、愛犬の目の調子が悪く、眼科専門の動物病院にいってきました。
その病院は先生がとても丁寧な方なので、ものすごく待つんです。
そうです。
この先生はとっても話が長いのです。
でもそれが苦痛ではありませんでした。
なぜなら、最初に結論から話してくれるからです。
病院の場合、少なからず不安を抱いた人が来院されます。
不安を抱えたまま、長い時間、話を聞かされるはつらいですよね。
「そんなことより早く結果を教えてくれー!!」
と叫びたくなります。
でもその先生は結果を先に伝えてくれて、「治る病気だから手術すれば大丈夫」ということを伝えてくれました。
ですので、私は一安心してその後の先生の話をじっくり聞くことができたんです。
もしも、話す順番が逆だったら、その先生を信頼できなくなっていたかもしれません。
このように話す順番によって相手に与える印象も大きく変わってくるため、注意が必要です。
ぜひ、あなたも伝え方、伝える内容の取捨選択、伝える順番を意識してみてくださいね! 監修者 <略歴> 武蔵野美術大学卒業後、東京都港区赤坂の設計事務所にてプレゼンテーション業務に従事。数億円のオフィスビルから数百億円の都市開発事業などの提案書およびプレゼンテーション資料の作成を手がける。
2016年より会社を設立し、2018年よりマーケティング、セールスライティングを取り入れたプレゼンテーション資料制作、コンサルティング事業を開始。
現在はプレゼンテーション資料を中心に広告やチラシ、営業資料などの様々な資料を手がけ、資料制作講座も開き、資料制作の方法なども伝えている。
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