プレゼンテーションのテーマは、ある程度決まっている場合なら簡単に選定することができますが、まったくの自由だと困ってしまいますよね。
- 学校の課題でプレゼンすることになった方
- 職場でプレゼンをすることになったけど何をテーマにすればいいかわからない方
- 何についてプレゼンすればいいかわからず、途方に暮れいている方
テーマを選ぶだけで疲れてしまいます。
テーマなんて適当に選べばいいよ。
中身で勝負でしょ!
と思われる方もいるかもしれませんが、テーマによってプレゼンの方向性が決まってしまうため、テーマはとても重要な要素です。
しかもプレゼンの最初で、聴き手の興味をひくことがとても大切なので、テーマはしっかりと決めるようにしましょう。
誰でも簡単にきれいなプレゼン資料が作れる
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プレゼンテーマの重要性
私は大学時代に受けた授業で、「自分の好きなブランドを選んで店舗設計する」という授業がありました。
まあ、これ自体は自由でありながら、「好きなブランド」という制約があるため、そんなに難しくはなさそうですよね。
実際、多くの同級生は「アパレルブランド」を選んでいました。
そんな中、私は「スナップオン」を選んだんです。
スナップオンとはアメリカの高級工具メーカーで、車乗りやバイク乗りの憧れの工具です。
このテーマを選んだ時、先生からはとてもいい反応をもらいました。
「いいテーマをえらんだな」
「なんか期待できそう」
と。
ま、最終的にはテーマは良かったけど提案内容が良くなかったために、あまり良い成績はもらえなかったんですが。
というか、3段階で一番下の評価だったような気が・・・
つまり何が言いたいかというと、テーマが良ければ期待値が上がる、ということです。
もちろん、テーマがどこにでもありそうな普通のものでも、素晴らしい提案を行うこともできるでしょう。
でも、素晴らしいプレゼンの第一歩は、「聴き手の興味をひく」ことからはじまります。
聴き手の興味をひくテーマ選びができれば、プレゼンを聞いてもらえる姿勢を作ることができるんです。
プレゼンテーマを決める前に考えてもらいたいこと
テーマが自由なプレゼンというと学生さんのイメージがありますが、社会人でもそういった機会は十分にあり得ます。
私が新入社員のときにはありました。
毎月決まった日の定時後に、自分が興味を持ったテーマを決めて10分ほどプレゼンをするんです。
毎回毎回テーマを自分で決めてプレゼンするのはとても辛かったです。
早く帰りかったです・・・
なぜ、学校の先生や会社の上司は、あなたにプレゼンをさせるのでしょうか?
人前で話す体力をつけるため?
論理的な思考を養うため?
自分で調べる能力を高めるため?
体系的に物事を捉える力を鍛えるため?
いろいろな理由があるでしょう。
どちらにせよ、プレゼンを人前でさせることで、「成長させる」という狙いがあることを忘れてはいけません。
プレゼンを人前ですることは、簡単にできることではありません。
わからないことは調べないといけませんし、自分の考えを聞き手にわかりやすく伝えるためには、一度自分の考えを整理する必要がでてきます。
そういったプロセスを経て、あなたが選んだテーマについて、より深く学ぶことができますし、自分の成長へとつながるんです。
テーマが自由だからといって、自己紹介プレゼンや自分の趣味に関するプレゼンをして、何も調べることをせず、自分の知っていることだけをただ述べるだけ、というのは聞き手にとっても退屈ですし、自分自身も学ぶことがまったくないので、プレゼンを通して成長することができません。
プレゼンテーマの基本的な考え方
プレゼンは自分の成長のためだとお伝えしましたが、それと同時に大切なことが「聴き手のことを考える」ということです。
なぜなら、プレゼンというものは本来、聴き手のメリットになるようなものじゃないといけないからです。
例えばビジネスプレゼンなら商品を売るためであったり、提案を受け入れてもらうためのものです。
そのためには、その商品やサービスが聴き手にとって、どんなメリットがあるのかを伝えなくてはいけません。
また学生さんの場合なら自分の研究の成果などをプレゼンすることですよね。
こちらは、聴き手となる学生さんにとっては勉強の場になります。
だからこそテーマが自由なプレゼンでも聴き手にとって、なんらかのメリットを与えられることをテーマにした方が良いと私は考えています。
この場合のメリットとは、聞き手にとって初めて知ることであったり、タメになることです。
そう考えると、趣味などの自己主張型プレゼンはあまり受け入れられないですよね。
ですので、聴き手にとって初めて知ることや、「なるほど」と感心させられるプレゼンテーマを選ぶことを意識するといいと思います。
プレゼンテーマの選び方
さて、プレゼンのテーマを決める際の方向性はなんとなく把握してもらえたでしょうか。
テーマを選ぶときのコツは「自分の成長につながること」と「聴き手にとってメリットになること」を意識したプレゼンテーマを選ぶことです。
でも、これだと逆にハードルが上がったように感じませんか?
感じますよね?
聞き手のメリットになるようなプレゼンなんてできない!
と思われることでしょう。
でも、そんなに難しく考えないでください。
聞き手が何人いるかわかりませんが、全員を喜ばせるプレゼンなんてプロだって難しいことです。
だから、全員に向けてプレゼンをしようとせずに、その中の一人でも喜ばせるようなプレゼンをすべきなんです。
そうすると、気持ちが楽になると思います。
たった一人でいいんです。
たった一人にとってメリットとなるプレゼンテーマを決めるようにしましょう。
たとえば、私は建築関係の仕事をしていましたので、社内でのプレゼンをする際には、建築に関する知識のプレゼンをおこなったりしていました。
建築に関してなんでもいいから、自分がわからないと感じたことや、社内ミーティング中に上司の話のなかに出てきた「聞き覚えのないキーワード」を調べてプレゼンしたりもしていました。
新入社員の私がわからないということは、他の同僚もわからない可能性があるからです。
このように自分の属する業界で、ちょっとした疑問をテーマとしてみると、自分の学びにもなりますし、聴き手への学びにもなります。
他にも、今話題になっているものや、社会で問題になっていることを自分の状況にからめてプレゼンする、という方法もあります。
たとえば、
あおり運転が引き起こされる原因は、速度の問題や、自分が正しいと勘違いしているところから引き起こされるとしたら、仕事でもスピード感の違いや方法の違いから、ストレスを与える可能性がある
などのように、多少強引にでも絡めていくと、よりプレゼンの質が高まったように感じることができます。
【テーマとなる素材】
- 自分が知らないこと
- 自分が疑問に思ったこと
- これから学びたいと思うこと
- 自分の業界の新しいニュース
- 自分の業界にある慣習
- 自分の業界に関連しそうな他業界のニュース
- 読んだ本のアウトプット
- 最近学んだことのアウトプット
- 聴き手が喜びそうなこと
- 聴き手が疑問に思っていそうなこと
- 会社・学校が抱えている課題
- これから取り組みたい課題
- 取り組んだ課題の成果
- フォーブスやNewsPicksなどのニュース
ターゲットを明確にしよう
先程、聴き手のことを考えることが大切だとお伝えしましたが、そのためには、聴き手となるターゲットを明確にする必要があります。
あなたがプレゼンしようとしている相手が、上司なのか、同僚なのか、先生なのか、同級生なのか、後輩なのかによって、テーマは同じでも伝え方が変わってきます。
例えば、「建築業界におけるDXの活用」というテーマでプレゼンをするとします。
聴き手が、会社の上司なのであれば、
「自社におけるDXの有効性」という、自社にとってのメリットになりそうなこと伝えることで、「おもしろそう」とか「そこまで考えてくれたのか」といったように高評価を得ることができるかもしれません。
一方、聴き手が同僚なのであれば、
「DXとはなにか、そして建築業界にどのような事例があるのか」というDXの基礎的な部分にフォーカスすることで、同僚にも学びを与えることになります。
多くの場合、聴き手にはいろいろな人が混ざっているので、ターゲットを限定するのは難しいかもしれませんが、多くの人をターゲットにしたプレゼンより、ターゲットを限定したほうが、より具体的なプレゼンをすることができますし、制作する際にも迷うことが少なくなります。
ですから、テーマを決めたら、次には「誰に」プレゼンするのかを考えてみてください。
プレゼンテーマのまとめ
いかがでしたでしょうか?
少しでもテーマを決めるヒントになれば幸いなのですが。
テーマを決める際に大切なことは、自分の成長につながることと、聴き手にとってどんなメリットになるか、ということでした。
自分が学べて、聴き手にとっても少しでも学びになるようなことがあれば、あなたのプレゼンテーマは成功だと言えます。
聴き手のメリットになるようなプレゼンをすることは難しいと思われるかもしれませんが、聴き手が大人数の場合には、そのなかのたった一人でもいいから、その人にとってメリットになることを目指して、あまり肩肘張らずにテーマを決めるようにしましょう。 監修者 <略歴> 武蔵野美術大学卒業後、東京都港区赤坂の設計事務所にてプレゼンテーション業務に従事。数億円のオフィスビルから数百億円の都市開発事業などの提案書およびプレゼンテーション資料の作成を手がける。
2016年より会社を設立し、2018年よりマーケティング、セールスライティングを取り入れたプレゼンテーション資料制作、コンサルティング事業を開始。
現在はプレゼンテーション資料を中心に広告やチラシ、営業資料などの様々な資料を手がけ、資料制作講座も開き、資料制作の方法なども伝えている。
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