プレゼンテーションは基本的には時間制限が設けられています。
時間など気にせずとことん話しちゃって!というのはあまりないですよね。

たとえば、10分間しかプレゼンテーションの時間が与えられなかった場合、どのようにまとめればいいのか迷ってしまう方も多いかもしれません。

それでも、不要な情報を見つけ出し、必要な情報だけで構成するようにすれば10分間という短い時間の中でもプレゼンを行うことは可能ですので、今回は10分でプレゼンを行うための構成や方法についてお伝えしていきます!

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プレゼン時間が10分しか与えられなかったら・・・

最初にやるべきことは、伝えたい情報を全てアウトプットすること

プレゼン資料をつくるとき、最初から10分で収まるように作り出すことはしないで、とにかく伝えたいことすべてを盛り込んだ資料をつくりましょう。

10分間で収まるプレゼンを頭の中だけで考えてしまっては、アイデアが出づらいですし、情報の整理もうまくできません。
まずは、アウトプットすることが大切です。

アウトプットするという作業に対して面倒に感じたり、そんなことしなくても頭の中で整理できる、と思うかもしれませんが、私の経験上、情報を紙に書き込んだりしながら、実際に目で見えるようにしたほうが圧倒的に作業効率が高まります。

まあ、私の脳みそのスペックが低い、ということも考えられますけど・・・

アウトプットの方法

すべての伝えたい情報を盛り込んだ資料をつくる、というのは無駄な作業をしているようで、気が進まないかもしれません。

でも、資料を作るといっても、いきなりパワーポイントでしっかりと作るわけではありません。

ノートでもチラシの裏面でもいいので、まずは伝えたいことを手書きで書き出していきましょう。
スライドに見立てた四角形をたくさん書いていき、そこに伝えたい内容を書き込んでいってもいいですし、とにかく伝えたいことを箇条書きで書き出していくのでもOKです。

プレゼン時間10分02

その作業が終わると、なんとなく全体像が見えてくると思います。

そこには、商品の特徴や機能、値段、使ったときの状況、使うとどんなメリットが得られるのか。
または、自社の強み、現状の問題点、改善方法、効果、根拠など、たくさんの伝えたい言葉が並んでいますね。

そうしたら、今度はその情報たちにランクをつけていきます。1位2位3位でもいいですし、A、B、Cランクでもいいので、一番伝えたいこと、次に伝えたいこと、時間があれば伝えたいこと、に分けていきます。

ここまでで準備は完了です。

10分間ですべて伝える構成方法

プレゼンの構成方法は大きく分けて2つです。

主に商品やサービスをお客さんに販売する場合には「提案パターン」を使います。

社内プレゼンなどで、上司の承認をとったり報告したりする場合には「報告パターン」を使います。

構成について詳しく知りたい方はこちら↓↓↓

⇒参考:「プレゼン構成の方法ならこれがオススメ!覚えるのは2パターンだけ」

どちらも3つの要素で構成されています。
簡単にざっくりいうと「序論・本論・結論」の3つとなります。

最初で、聴き手の関心をひきます。
次に、提案内容を詳しく伝えます。
最後に、聴き手にとってほしい行動を伝えます。

最初に聴き手の関心をひくためには、聴き手にとってのメリットを伝える必要があります。
この提案を受け入れることで、聴き手にはどんなメリットがあるのかを提示しましょう。

メリットが提示できたら、次には根拠が必要です。
根拠がなければ聴き手は信用してくれません。
聴き手にとってのメリットが信頼できる根拠を、商品の機能や特徴、データ、第三者の声などを活用して伝えていきます。

最後には、聴き手に最終的にはどんなことをしてほしいのか、とってほしい行動を具体的に伝えます。
商品を買ってほしいのか、メールアドレスや住所を提供してほしいのか、承認のハンコを押してほしいのかを明確に伝えましょう。
さらに、もう一度提案内容をまとめて、聴き手に対してのメリットを再度伝えて印象付けることも忘れないようにしましょう。

プレゼン時間10分03

各要素の時間配分はプレゼンによって変わってきますから、一概には言えませんが、上記表のように、「本論」の部分が一番ボリュームが多くなると思います。

あとはこの構成に先ほど書き出した要素に中から、まずはAランクの要素を入れていき、さらに時間が余るようならBランクの要素を入れていくようにします。

最後に全体を通して、スライド間でつながりのおかしなところはないか、意味が重複しているところはないかを確認していけば、完成です。

⇒参考:「【初心者向け】プレゼンの時間配分とスライドの枚数はこれだ!」

10分プレゼンを作るうえでの注意点

臨機応変に資料づくりをすること

最初に書き出した要素のなかで、ランクづけをしてAランクからスライドを埋めていくとお伝えしましたが、BランクCランクの要素については、必ずしもその通りになるとは限りません。

プレゼンを構成していくうえで、気をつけなければいけないのが、「唐突感」です。
急に違う情報が出されると聴き手は戸惑ってしまいます。

ですので、プレゼンの流れ、繋がりをぶった切ってしまいようなBランクの要素なら、多少情報力としては弱くても、繋がりのあるCランクの要素を入れた方がいい、という場合もあります。
完成したプレゼンを通しで何度も確認して、つっかえるようなところがあれば、つっかえないように対処するようにしましょう。

文字数で決めないこと

10分でプレゼンをまとめるには何文字ぐらいがベストなのか?という質問をインターネット上で見かけたりします。

ただ、文字数で決めてしまうと、どうしても棒読みになりがちになりますし、ちょっとした間が空いた時にその間を取り返そうと早口になったりしてしまいます。
もちろん、本番で調整することが可能なら、文字数を決めておいても問題ないと思いますが、あまり文字数に固執する必要はないと思います。

スライド枚数はだいたい30秒〜1分で1スライドが基本となりますので、10分のプレゼンなら10スライド〜20スライドということになります。

まとめ

私はお笑いを観るのが好きで、漫才の賞レースなどを観たりするのですが、漫才の賞レースって「4分」とか時間が決められているんですよね。
漫才師はその時間のなかで最高のパフォーマンスを発揮します。

4分の漫才でも、実は劇場やYoutubeなどで観ると10分など長い漫才だったりすることもあります。
それを賞レース用に4分間に短縮というか凝縮させているんです。

ただ、この10分の漫才もとても面白いんです。
それから6分間も削る作業は大変だと思いますし、本人たちにとっても身を削る思いでしょう。

なにが言いたかったかというと、必要だと思っていたものを削るのは、結構しんどい作業なんですよ、ということです。

でもだからこそ、練りに練った内容の濃いプレゼンが出来上がると思いますし、見た目ではわからない部分での努力がプレゼンに深みをもたらしてくれると私は考えています。

ですから、最初から10分間のプレゼン資料を作ろうとはせずに、たくさんの要素のなかから選び抜かれた要素で構成したプレゼン資料をつくるようにしてくださいね。

監修者

監修者の写真

Null Japan株式会社 代表取締役

高村 勇太

プレゼン資料クリエイター/プレゼン資料の専門家

Microsoft® Officeスペシャリスト 認定

<略歴>

武蔵野美術大学卒業後、東京都港区赤坂の設計事務所にてプレゼンテーション業務に従事。数億円のオフィスビルから数百億円の都市開発事業などの提案書およびプレゼンテーション資料の作成を手がける。
2016年より会社を設立し、2018年よりマーケティング、セールスライティングを取り入れたプレゼンテーション資料制作、コンサルティング事業を開始。
現在はプレゼンテーション資料を中心に広告やチラシ、営業資料などの様々な資料を手がけ、資料制作講座も開き、資料制作の方法なども伝えている。
⇒主な制作事例はこちら

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