最近、テレビを見ていて、ふと気になったことがあったんですよね。

それは、コカ・コーラのテレビCMです。

いっつもコカ・コーラのCM流れてません?

コカコーラのCM

いや、テレビCMって自社商品を多くの人に知ってもらうために流すわけですね?
なので普通は、新しい商品や新しいキャンペーンを行う際にテレビCMで告知をするわけです。

現に、ユニクロやマクドナルドといった誰もが知っている企業のCMは新しい商品の告知であることが多いです。

でもコーラのCMは、ほとんどいつも同じ「コーラ」のCMです。
たまに新しいキャンペーンなどもありますが、基本的には「コーラ」のCMです。

しかも、コーラは超有名な飲み物なので、今更誰かに知ってもらう必要もないんじゃないかと思うんです。

なので、今回はそんなコーラのCMについて、そこからお客さんとのコミュニケーションについて考えてみました。

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なぜコカ・コーラはいまでもTVCMを流すのか?

テレビCMを流す理由は新しい商品を知ってもらうためだ!と先ほどはお伝えしましたが、もう一つ理由がありますよね。

そうです。

ブランド力を高めるためです。

いわゆる企業イメージや商品イメージの向上を図り、ブランド力を高めるためにCMを流すパターンです。

コカ・コーラがCMを流す理由も、この理由に当てはまるかもしれません。

でも、本当にそれだけでしょうか?

だって、コカ・コーラはもう十分に有名で確立されたブランドですよ。
日本に住んでて知らない人はいないんじゃないか、ってほど有名ですよ。

ペプシとかドクターペッパーとかヴァージンコーラと比べても、その地位が揺らぐことないですよね。

ペプシ等

私はお酒をあまり飲まない代わりにコーラをいつも飲んでるので、居酒屋などでペプシとかドクターペッパーが置いてあった記憶がないですもん。

それぐらいコーラは日本では十分に認知され消費されているのに、CM1本数千万円〜数億円ともいわれる多額の資金を投入する必要があるとは思えませんよね。

ではなんのためにCMを流すのか・・・?

その疑問に対する答えのヒントがこれに隠されているんではないでしょうか。

それが「単純接触効果」です。

単純接触効果で顧客との関係を築く

単純接触効果とは主に心理学の分野で使われる言葉で、
「接触する回数が多ければ多いほど、相手に好感を抱きやすい」
というものです。

特に恋愛などでこの効果が使われることが多いですが、たとえば、隣の席になったクラスメイトを好きになったり、毎日通うコンビニの店員さんに好意を抱いたりすることを「単純接触効果」によるものだと説明されています。

単純接触効果

コカ・コーラはその点を理解しているからこそ、テレビCMを流し、街中に大きな看板を設置し、様々なイベントやスポーツのスポンサーをしているんではないでしょうか。
いつもどこかでコカ・コーラを目にすることで、私たちは無意識的にコカ・コーラに好意を抱くようになっているんだと言えます。

成功した多くの起業家、多くのマーケターは皆、口を揃えて「顧客とのコミュニケーションを絶やさないこと」と言いいます。
これも「単純接触効果」を期待したものだと言えます。

彼らによれば、多くの起業家はあまりにも顧客と連絡を取らなすぎる、と言うんです。
少なくとも1ヶ月に1回はコンタクトを取る必要があり、その回数は多ければ多いほど関係を深めることができる、とも言っています。

でもなんで、既存のお客さんとの関係を深めることが大切なんでしょうか?
一度商品やサービスを購入してもらっているんだから、これ以上関係を深める必要はないように感じますよね。

お客さんとコミュニケーションをとる必要性

お客さんは忘れっぽく、浮気性で、どこで買うのも同じだと考えています。
さらに、競合はあなたのお客さんに目を光らせ、なんとか奪い取ってやろうと考えています。

このような状況で、私たちはお客さんをほったらかしにしていいのでしょうか。
「1回買ってくれたんだから、また買ってくれるはず」
などと楽観的に考えていては、すぐにお客さんはどっかへ行ってしまいます。

お客さんを失わないためには、定期的にコンタクトし、あなたの存在と商品を買った時の感情を思い出させることが大切です。

コンタクトの方法は、Eメール、手紙、電話、実際に会う、SNSなど様々な方法があります。

様々な方法でコンタクトを取る

あなたのビジネスに適した方法を選んで使うべきですが、ここで勘違いして欲しくないのは
「お客さんに接触する=何か商品を売り込む」
ではないということなんです。

毎月もしくは毎週、売り込みの連絡があっては、あなたへの印象が悪くなり、
「もう買わないから連絡してくるな!」
と言われちゃうかもしれませんよね。

私にも、毎回毎回、営業電話や、売り込みのメールが来ますが、それがどんなに良い商品だったとしても今後買うことはないと思います。
だって彼らは、自分の商品を売ることだけを考えていて、私のことは何も考えてくれていないからです。

お客さんとどのようにコミュニケーションをとるべきか?

あなたからのコンタクトをお客さんにとって望ましいものにするには、お客さんにとって、タメになる情報を与えてあげることです。

例えば、健康食品を買ってくれたお客さんに対しては、季節ごとの体調管理の方法や、現在流行っている風邪への対処法、正しい睡眠の取り方、リラックスできるストレッチの方法など、直接あなたの商品に関係なくても、健康に興味があることは間違いないので、そのような情報を教えてあげるようにするといいかもしれません。

その中でセールスする場合もあれば、また別の機会にセールスすることもあり、最終的には商品を買ってもらうことを目的としていますが、お客さんの立場になって考えれば、
「これを買って、あれを買って」
というくだらないダイレクトメールより、少しでもお客さんの役に立ちたい、という気持ちが伝わるダイレクトメールの方が、良い関係を築くことができますよね。

ある歯医者では、治療後すぐに「治療後に痛みや不安はないですか?」という連絡を患者にします。
その1週間後にも、痛みや不快なところが出ていないかという確認の電話をします。
さらに1ヶ月後にも電話をして確認します。
ここまで患者のことを考え、連絡を続けると、患者さんはこの歯医者以外で治療を受けようとは思いませんよね。
参考:ジェイ・エイブラハム「ハイパワーマーケティング」(角川書店)

お客さんとのコミュニケーションは、あなたが整体院であろうと、エステティシャンであろうと、洋服を売っていようと、無添加野菜を売っていようと、どのビジネスにおいても重要視すべきです。

「お客様は宝だ」と言いながら、何もしていないビジネスパーソンにはならないでください。

ビジネスで常に考えなくてはいけないことは、実にシンプルです。
「どうすれば自分の顧客が満足してくれるだろうか」
です。

お客さんとの関係を絶やさないためのまとめ

コカ・コーラの話から随分飛躍してしまったように感じますが、お客さんとの接触を大切にする、という点では同じです。

忙しいとつい、自分のことだけを考えてしまいます。
売上が上がらないとつい、新しいお客さんを獲得しようとします。

でも、もしもあなたに顧客リストがあるなら、もう一度コンタクトしてみることも大切です。

理由なんてなんでもいいんです。
「寒くなってきましたが、体調はいかがですか?弊社では冬物を仕入れましたので是非とも一度お店にお越しください」
でも
「アンケートに協力してくれたらクーポン差し上げます」
でもいいから、まずはコミュニケーションをとることが大切だと私は考えています。

新規顧客獲得にだけ労力と時間と費用を使うのではなく、是非、既存のお客さんにも目を向けてみてくださいね!

監修者

監修者の写真

Null Japan株式会社 代表取締役

高村 勇太

プレゼン資料クリエイター/プレゼン資料の専門家

Microsoft® Officeスペシャリスト 認定

<略歴>

武蔵野美術大学卒業後、東京都港区赤坂の設計事務所にてプレゼンテーション業務に従事。数億円のオフィスビルから数百億円の都市開発事業などの提案書およびプレゼンテーション資料の作成を手がける。
2016年より会社を設立し、2018年よりマーケティング、セールスライティングを取り入れたプレゼンテーション資料制作、コンサルティング事業を開始。
現在はプレゼンテーション資料を中心に広告やチラシ、営業資料などの様々な資料を手がけ、資料制作講座も開き、資料制作の方法なども伝えている。
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