グラフづくりは嫌いですか?

グラフづくりを好きな人はあまりいないかもしれませんね。

でも、プレゼンにおいてグラフづくりは避けては通れません。
なぜなら、グラフは言葉では長くなって伝えづらいものを、一目見ただけで分かりやすく伝えることのできるツールだからです。

ということは、グラフが分かりづらい表現だった場合、グラフが本来持つポテンシャルを発揮できていないことになります。

グラフは
「読むもの」
ではありません。

グラフは
「見るもの」
なんです。

パッと見てわかるようなシンプルなグラフでなければ、それはグラフとして機能していないことになります。

スティーブ・ジョブズのプレゼンで使用されるグラフもとてもシンプルなものです。

シンプルなグラフ
スティーブ・ジョブズのプレゼンテーショングラフ

シンプルで分かりやすいグラフを作ることは決して難しくありません。
この記事を読んでもらえば、あなたもシンプルで分かりやすいグラフが作れるようになりますよ!

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グラフについて

グラフの種類

グラフといっても種類は様々です。
「棒グラフ」
「折れ線グラフ」
「円グラフ」
「点グラフ」
「曲線グラフ」
「面グラフ」

といった、たくさんの種類があります。

正直なところ、私も全てのグラフを使っているわけではありません。

ですから今回は、よく使う
「棒グラフ」
「折れ線グラフ」
「円グラフ」

の3つに絞って説明していきたいと思います。

様々なグラフ

この3つをシンプルに分かりやすく作ることができるようになれば、他のグラフも分かりやすく作れるようになります。
なぜなら、グラフを作るための基本的な考え方は全て同じだからです。

超重要!グラフの基本的な考え方

冒頭でもお伝えしましたが、グラフは「読むもの」ではなく「見るもの」です。

グラフを制作した本人や、そのグラフを普段よく見ている人なら、すぐに理解できるかもしれませんが、初めて見る人にとっては理解するのが難しいことがありますよね。

「このグラフは何を示しているんだろう?」
「このグラフで何が言いたいんだろう?」
「ってか、このグラフまったく意味がわからない」

特にスクリーンに映し出されたプレゼンの場合、じっくりとグラフを見ることができないので、グラフの中身が理解できないまま、次のスライドへと移っていってしまうことがあります。

こうなってしまっては、グラフを使う意味がまったくありません。

見づらいグラフになってしまう一番の原因は、
「全ての情報を伝えることが大切」
という間違った思い込みによるものだと思います。

グラフでをつくるときのコツは、一番伝えたいことが一番目立ち、それ以外の情報をあまり目立たないように表現することです。
そして、特に伝える必要のない情報はバッサリと切り捨てることが必要です。

つまり、情報の取捨選択がグラフをシンプルに見せるコツなんです。

情報が多いグラフは、見る人の脳に負担をかけているだけです。
人は、常にいろいろなことを考えているため、少しでも脳に負担がかかることを嫌う傾向にあります。

ここでは、
「全ての情報を伝える必要はない!」
ということを覚えておいてください。

グラフでは不要な情報は削除する

では、グラフの具体的な作り方について見ていきましょう。

棒グラフ

棒グラフはもっともポピュラーなグラフです。
ビジネスパーソンのほとんどの人が、一度は作ったことがあるんではないでしょうか。

それほど馴染み深いグラフですし、作ったことがない人でも、何度も目にしているグラフなので、多くの人にとって、もっとも読みやすいグラフだと言えます。

棒グラフの見せ方

棒グラフを使用するとき、デザインや情報の取捨選択が大切なんですが、もう一つ大切なことがあります。

それが
「グラフを使うことの目的」
です。

例えば下図のグラフを見てください。
A高校とB高校の東大・京都大の現役合格率です。
A高校25%
B高校31%

となっています。

棒グラフの見せ方

両方とも同じ結果を表したグラフですが、左のグラフの方が、A高校とB高校の合格率の差が大きく見えますよね。
なぜかというと、縦軸の数値を変えているからです。
左は「20」から始まっていて、右は「0」から始まっています。

もしもあなたがB高校の関係者なら、A高校との差を大きく見せるために左のグラフを使うでしょう。

もしもあなたがA高校の関係者なら、B高校との差を小さく見せるために右のグラフを使うでしょう。

つまり、あなたが「グラフを使う目的」によって、見せ方が変わってくるんです。
差を大きく見せたいか、小さく見せたいかによって、グラフの見せ方が変わってきます。

「嘘」は絶対にだめですが、見せ方を変えることで、見る人に与える印象が全く違ってくるので、グラフを使用するときには、どういった目的でグラフを制作するのかをハッキリさせてから制作にとりかかりましょう。

棒グラフをシンプルにしてみよう

では、実際にグラフを制作していきます。

今回はダメなグラフのパターンから、わかりやすいグラフへと進化していく過程を見ながら説明していきます。

棒グラフをシンプルにする方法1

3D表現を使っているので、各項目で実際にどれくらい差があるのか判別しづらい。
強めの色がたくさん使われており、グラデーションや影などの余計な要素もある。
各項目の数字が読めない。

棒グラフをシンプルにする方法2

2D表現にし、色味も落ち着いた色に変更。
何についてのグラフなのかを伝えるためにタイトルを太字に変更。
さらに下部にあった文章は目立つ必要がないので、文字を小さく変更。
ただし、色分けされたグラフの棒の項目名が、スライド上部の凡例に書かれているため、パッと見では理解しづらい。

3D表現を2D表現にして色味などを変えたことで、かなり見やすくなりましたが、これではまだ十分とは言えません。
色が多すぎて、何を一番言いたいのかが理解できないですよね。

このグラフでは、
「経営者が大卒新入社員を採用するときに重視していることは何か?」
が一番知りたい情報でもあり、伝えたい情報でもあります。
なので、ここが目立つようにグラフをさらに変更していきます。

棒グラフをシンプルにする方法3

色を統一し、言いたいところだけ強調することで、すぐに『経営者はコミュニケーション能力』を重視していることがわかる。
縦軸の数字や罫線、グラフを囲む線もなくし、不要な要素を取り除きシンプル化することで、読み手にストレスを与えない。
各項目名は見やすいようにグラフの棒から直接引き出した。

棒グラフをシンプルにする方法4

縦棒グラフを横棒グラフへと変更。
項目名がグラフの横にあることで、さらにわかりやすくなる。

項目名が長い場合、横棒グラフに変更すると、納まりがよく見やすくなる。

横棒グラフよりも縦棒グラフの方が一般的には馴染み深いので、横棒グラフが「正解」というわけではないですが、項目名を棒のすぐ近くに置きたい場合には、横棒グラフは効果的です。

すべての情報を平等に表現する必要はありませんし、一番伝えたいことを明確にすることで、最初のグラフと比べるとかなり見やすくなりました。

コツとしては、一番伝えたいこと以外、つまり、二番目以下の表現は全て同じにしちゃえ!って感じで作っていくといいと思います。

折れ線グラフ

2つ以上のデータを時系列で一連の推移を比較するのであれば、折れ線グラフがオススメです。

折れ線グラフも棒グラフと同じように、余計な情報を省き、一番伝えたいことがわかりやすいようにシンプルに構成していきます。

折れ線グラフをシンプルにする方法1

グリッドの線など、不要な情報がグラフを見づらくしている。
文字を斜めに配置すると、読みづらいので、これは絶対にしてはいけない。

縦軸の単位も桁数が多いため、頭の中で数字を変換するのが大変でわかりづらい。

折れ線グラフをシンプルにする方法2

背景の色や罫線をなくし、シンプルにする。
縦軸の数字の単位を 『兆円』に変更。
凡例をなくし、項目名をグラフのすぐ上におくことで見る人の負担を軽減。
売上の多い時期と最後に数字を置くことで比較が容易になる。

棒グラフでも同じことなんですが、「凡例」はあまり使わない方がいいです。
プレゼンでは、じっくりと見ることができないため、グラフと凡例が離れていると、視線の移動が増えるために、見ていて疲れてしまいます。

項目名はグラフに近いところにあることが望ましいので、「凡例」を使わずになるべくグラフの近くに置くようにしましょう。

円グラフ

パーセンテージで示す場合には円グラフを使うとわかりやすいです。
全体のうち、各項目がどれぐらいのパーセンテージを占めているのかを瞬時に判断することができます。

円グラフをシンプルにする方法1

項目名は凡例を使わずに、引き出しているのでわかりやすいが、色が多く、見ていて疲れを感じる。
なによりもどれが一番重要なことなのかがわからない。

円グラフをシンプルにする方法2

上位3項目を緑系で、それ以外をグレーにすることで、言いたいことが明確になる。
このように色分けをすると、3項目が全体の半分以上を占めていることがすぐにわかる。
色を複数使う場合には同色系を使うと統一感があり、きれいなグラフに見える。

グラフ作成をさらに見やすくするには

棒グラフの幅

何に関してもバランスというものは大切です。
これは感覚的な話になってしまうかもしれませんが、棒グラフの幅にも気を使うと、さらに見た目のよいグラフを作ることができます。

グラフの棒が太すぎたり、細すぎたりしては見た目が悪いばかりか、グラフの高さよりも太さが気になってしまう可能性もあるので、ちょうどよいバランスを保てるように調整しましょう。

棒グラフの幅

グレーを使う

伝えたいことが1つで、そのほかにも要素がある場合には、思い切って全てをグレーにしてしまいましょう。
もちろん、グレーにすると見づらくなってしまいますが、それ以上に伝えたいことが簡単に伝わるようになりますので、メリハリをつけることが大切です。

グラフにグレーを使うことでより強調される

数字や文字に変化をつける

数字や文字を目立たせることも大切です。

特に伝えたい数字や文字を大きく太く表現することで、より見やすいグラフになります。

数字や文字を大きくすることでよいグラフになる

プレゼン用グラフの作り方のまとめ

グラフは、シンプルに作ることが案外難しかったります。

その原因は、作り手には色々な考えがあり、伝えたいことがたくさんあり、その全てを聴き手に知ってもらいたいからです。
「こんな考察をして、情報を集めて、こんな根拠があって、だからこのグラフはこの数字になるんだ!!」
ということを伝えたいんです。

その気持ちはとてもよくわかりますが、聴き手はそこまでの情報を知りたがっているんでしょうか?

おそらく、そんな細かい情報を知りたいと思っていません。
もし、その場合には質疑応答の時間で、より細かいグラフを見せればいいだけです。

聴き手に負担をかけないグラフをつくることは、プレゼンをスムーズに行うためには絶対に必要なことです。
少しでも簡単に理解できるグラフを作るためには、何を削り、何を目立たせればいいのかを考えてグラフ制作してみてくださいね!

監修者

監修者の写真

Null Japan株式会社 代表取締役

高村 勇太

プレゼン資料クリエイター/プレゼン資料の専門家

Microsoft® Officeスペシャリスト 認定

<略歴>

武蔵野美術大学卒業後、東京都港区赤坂の設計事務所にてプレゼンテーション業務に従事。数億円のオフィスビルから数百億円の都市開発事業などの提案書およびプレゼンテーション資料の作成を手がける。
2016年より会社を設立し、2018年よりマーケティング、セールスライティングを取り入れたプレゼンテーション資料制作、コンサルティング事業を開始。
現在はプレゼンテーション資料を中心に広告やチラシ、営業資料などの様々な資料を手がけ、資料制作講座も開き、資料制作の方法なども伝えている。
⇒主な制作事例はこちら

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