プレゼン資料や営業資料をはじめとした資料制作をする際、いきなりパソコンのソフトを立ち上げて作らずに、まずは手書きから始める!
手書きで構成を練って、内容を整理してからパソコンを使うこと!
それが資料制作の時間を短縮でき、かつ質の高い資料をつくることができる!
・・・?
本当?
最近こんなことを聞きますが、これって本当なのですしょうか?
確かに、手書きで資料を制作し始めることは大切です。
手書きで始めることで、頭の中が整理されやすくなります。
でも、だからといってパソコンを使わず、手書きから始めると、無駄な時間をかけてしまうことになります。
ということで、ややこしい話になってきましたが、これまでに14,000枚以上の資料制作で得た、私の資料制作方法をお伝えしたいと追います。
資料制作の時間を減らしたり、質の高い資料を作るためには、実際に資料を作り始める前段階(準備)が大切です。
そして、その前段階では、手書きとパソコンの両方をうまく使い分けることで、効率的に作業を進めることができます。
誰でも簡単にきれいなプレゼン資料が作れる
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目次
資料制作の準備段階では手書きとパソコンのハイブリッドで
多く方が、資料なんて作らないで済むなら作りたくないと思っています。
だからこそ、なるべく時間をかけずに質の高い資料をつくるコツを手に入れなければいけません。
時間をかけずに資料を作るなら、最初からパソコンで入力し始めた方が早いんじゃないか、と思いますよね。
実際、手書きで文章を書くよりもパソコンでタイピングしていった方が早いと思います。
でも手書きが必要なんです。
そしてタイピングも必要なんです。
ということで、手書きとパソコン入力をうまく使い分けながら作業を進めていく方法を順番にお伝えしていきます。
- 情報収集(パソコン)
- 情報の取捨選択(パソコン)
- キーワード選定(パソコン)
- 構成(手書き)
情報収集(パソコン)
資料を作り始める最初の準備は、なんといっても情報収集です。
どんな資料を作るにしても、少なからずこの作業が必要になってきますよね。
図書館での情報収集をするときもありますが、多くの方はインターネットを使うと思います。
そして、インターネットで集めた情報はブックマークするのではなく、必要そうだと思った文章をコピーしてWordやExcelにペーストしていきましょう。
なぜブックマークしないのかといいますと、ブックマークしても結局そのページの中から必要な情報を探すのにまた時間がかかっちゃうんですよね。
しかも、私の場合はせっかくブックマークしても、なんでこのWebページをブックマークしたのか忘れちゃったりするんです。
だからその時、必要そうだと思った情報をコピー&ペーストしておいたほうが後で見直しやすいです。
それにWebページは情報を比較して見にくいので、必要な情報だけを文字にして記録しておいた方が、ほかの情報と比較しやすいですし、整理しやすいんです。
そのとき、根拠となるグラフや図なども同様にWordやExcelに貼り付けておきましょう。
また、コピー元のWebページのURLも同様にWordやExcelに貼り付けておくことをオススメいたします。
あとで、その文章のコピー元のWebページをもう一回見たいという場合もでてきますので、必ずURLもコピーしておきましょう。
情報の取捨選択(パソコン)
さて、色々な情報を集めたら、まずはその情報をWord上でカテゴリー分けしてみましょう。
あなたが制作する資料の種類や業種、目的などによってカテゴリーは変わってきますが、大まかにカテゴリー分けすることで、その後の作業がスムーズになります。
例えば、
「お客様が現在悩んでいること」
「競合の動向」
「歴史」
「将来性」
などの色々なカテゴリーに分けることができます。
※この画像の例では「サイバーセキュリティ」に関する資料を制作するために情報を整理している状態です。
このようにカテゴリーごとに情報を分けることができたら、次は不要な情報と必要な情報に分ける作業に入ります。
私の場合、不要だと思った情報は削除してしまうのではなく、文字の色を薄いグレーなどにして残しておきます。
なぜなら、今は不要だと思った情報も、資料を制作していくうちに必要になってくるかもしれないからです。
キーワード選定(パソコン)
集めた情報をおおまかに整理できたところで、さらに絞り込む作業をおこなっていきます。
それが、「キーワード」となる言葉を拾い上げていくことです。
資料でいうところの、見出しになるような文章や、強調したいと思うメッセージのことです。
「いやいや、それじゃ、ほかの人の言葉をパクるんかい!!?」
と思われるかもしれませんが、決してパクるわけではありません。
「参考」にするんです。
資料の中には必ず伝えたいメッセージというものが存在します。
というか、存在させなければいけません。
そのためには「ゼロ」からメッセージを考えることは難しいですし、時間もかかります。
なので、参考にした文章を、自分の体験や経験に落とし込んで、自分の言葉で伝えるんです。
参考となるメッセージを探し出すことが、資料制作の時間を減らすコツです。
構成(手書き)
いよいよ資料制作の前段階となる事前準備の最終段階です。
いろいろな情報(パーツ)が揃ったところで、資料の構成を考えていきましょう。
ここはA4用紙でもA5用紙でもいいので、手書きで構成を考えていきます。
欲をいえばA3用紙がベストです。
手書きでの構成方法の書き方については次章で詳しく説明させていただきます。
高村流 手書き構成方法
いままでパソコンで作業してきて、ここで手書きに切り替えるのは理由があります。
- 全体を把握しやすい
- デザインに悩まない
といったメリットがあるので、ここでは手書きをオススメしています。
全体を把握しやすい
紙に四角をたくさん書いて、その中に、そのページのキーワードとなる言葉を書いていき、全体の構成を作り上げていきます。
パワコンで作業していると、どうしても1ページづつ確認することになります。
そうすると、全体を俯瞰して把握することが難しくなってしまい、せっかく作ったページもやり直しになったり、最悪の場合、削除することになってしまうかもしれません。
手書きで書くことで、一度に多くのページを俯瞰して確認することができるので、矛盾点や、不要な情報などに気付きやすくなります。
ただ、この方法だと、各ページの順番に入れ替えができない、というデメリットがあります。
そんな時私がたまに使うのは「付箋」です。
付箋1枚を資料の1ページとしてキーワードを記入していくことで、簡単に貼ったり剥がせたりするので、各ページの順番の入れ替えが容易になります。
デザインに悩まない
パソコンで構成を作り始めると、1ページ1ページ作ることになると思いますが、そうなると、一番やっかいなのが、「デザイン」です。
デザインはあとででいいや、と思っていでも、作り始めると多少デザインに凝り始めたりします。
色の選定や、四角の形状、フォントの大きさなどです。
準備段階でデザインを決定してしまうと、作業を進めていくうちに、変更する可能性がでてくるので、無駄な時間を使ってしまう恐れがあります。
そのような無駄を減らすためにも、最初はデザインのことは全く考えず、資料の構成と骨格を作ることだけに集中しましょう。
手書きの最終作業
手書きで、各ページに入れるおおまかな内容や、ページ数が決まったら、もう少し踏み込んで、各ページごとの構成を考えていきます。
私の場合は下記の画像のように、丸とか四角とかの図形を使いながら、手書きでページ内構成を書いていきます。
このとき、写真を差し込みたい、とかイラストを差し込みたい、といった場合には、四角を書いてその中に「イラスト挿入予定」などと書いておきましょう。
このようにざっくりとしたページ内構成ができあがったら、いよいよパソコンを使って作業に入っていきます。
もしも上司に確認を取ったり、お客様に確認を取る必要がある場合には、この段階で資料を見てもらい、内容を共有することで、修正があった場合にも手間をかけずに対応することができます。
まとめ
今回は資料制作の前段階、準備段階についてお伝えしてきました。
ここでもう一度確認していただきたいのは、あなたの本来の仕事は資料制作をすることではない、ということです。
ですから、できる限り資料制作に費やす時間を減らすことを考えていただきたいと思います。
さらに制作時間を減らした上で、質の高い資料を制作するのであれば、パソコンと手書きをうまく使い分けてもらいたいと思っています。
ぜひ、今回の記事を参考にしていただいて、質の高い資料を時間をかけずに制作していただきたいと思います。
監修者
<略歴>
武蔵野美術大学卒業後、東京都港区赤坂の設計事務所にてプレゼンテーション業務に従事。数億円のオフィスビルから数百億円の都市開発事業などの提案書およびプレゼンテーション資料の作成を手がける。
2016年より会社を設立し、2018年よりマーケティング、セールスライティングを取り入れたプレゼンテーション資料制作、コンサルティング事業を開始。
現在はプレゼンテーション資料を中心に広告やチラシ、営業資料などの様々な資料を手がけ、資料制作講座も開き、資料制作の方法なども伝えている。
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