会社案内は、企業理念や事業内容をPRし、興味を持ってもらうことで新たな賛同者(新規顧客や株主)を獲得し、社会的信用度を高めることを目的とした小冊子です。

限られたページのなかで会社の魅力を分かりやすく伝えるためには、構成に工夫を凝らし画像や図表、色彩を用い、簡潔でありながら具体的な内容にしなければなりません。
そんな、なかなか難しい会社案内づくりのポイントをまとめましたので、ぜひ参考になさってください。

会社案内とは

会社案内とは、会社を広く知ってもらうための対外告知ツールです。
その会社を知らない相手に、会社の事業内容や魅力を文章、あるいは視覚的にアピールする冊子です。

会社情報や自社商品の宣伝だけでなく、会社に興味を持ってもらう内容でなくては手にとって読んではもらえません。
会社案内には次のような役割があります。

【会社案内の役】

・ブランディングツール
・営業ツール
・採用ツール

会社案内に期待されるのは、まず、消費者との良好な関係を築くための“ブランディングツール”としての役割です。
「どうすれば、消費者に選ばれ愛される会社になれるだろうか?」という発想のもと、短時間で会社の魅力を伝えるために、専門知識がなくても読める内容でなければなりません。

次に、会社案内には営業(マーケティング)ツールとしての役割もあります。
消費者の購買行動を喚起するため、事業内容や自社の主力商品についてのアピールを盛り込んだ構成とするわけです。
会社案内をうまく使えば、新規顧客獲得に役立つだけでなく、こまめに記事内容を更新することで既存顧客からも強い支持を得られる効果が期待できます。

会社案内の3つめの役割は採用ツールです。
企業理念や社風、業務内容、社会的貢献といった自社の魅力を入社希望者に訴えて、人材獲得につなげる役割も会社案内にはあります。

採用案内パンフレットは通常、ブランディング用や営業用の会社案内とは別に作成されるので、一般の目には触れにくいものです。
社員候補が入社後の仕事内容や働き方をイメージしやすいよう、部署や社内活動の紹介、社員インタビューなどを重点的に掲載できる構成とします。

会社案内に掲載する内容

会社案内の3つの役割を踏まえ、「今回は誰に向けた内容とするのか」を決めれば、掲載記事やデザインなどの構成がおのずと絞られてきます。
こうしてコンセプトが固まれば、次は何を会社案内に掲載するかという、コンテンツ選びです。

会社案内の使用目的によって掲載すべきコンテンツは変わってくるため、ターゲット像を見据えた構成にすることが大切です。
ただ、そうはいっても会社案内ですから、共通して掲載する内容はあらかた決まっています。
一般的に、掲載される会社案内の7つのコンテンツを順番に見ていきましょう。

①会社概要

まず記載するのが、設立年月日や所在地、資本金、経営者名、社員数などの会社の基本情報です。
会社概要は、重要な基礎情報となるため、もっとも見やすい文字で掲載する必要があります。

②企業理念

企業の理念はコンプライアンス経営が重視される昨今、注目度が高いコンテンツといえます。
企業の姿勢や社会貢献の考え方など、企業としての立場を掲載します。
画像や図表、目立つキーワードを使って視覚に訴える方法もあるので研究してみてください。

③沿革

会社の沿革では、会社の歴史を紹介します。

長い歴史のある企業であれば、ここは大きなアピールポイントになります。
組織の変遷やどのような商品を発売してきたのか、また当時の世間の動きを年表に沿って紹介するのが一般的です。
写真やグラフ類を多用すれば、人々の興味を引くパンフレットになるでしょう。
とはいえ、社歴が浅く掲載できる内容が少なければ、簡単な沿革で構いません。

④代表の挨拶やメッセージ

企業のビジョンや方向性などを、代表者の写真と一緒に掲載します。
企業理念や沿革と重複する部分も多いので、掲載内容が酷似しているようなら、どちらかを割愛してもよいでしょう。

代表者のあいさつは、取引先企業や投資家に向けた大切なメッセージですから、なるべくご本人の経営理念とするところを掲載したいところです。

⑤サービス紹介

業務内容や主力商品、サービスを具体的に紹介していきます。
商品写真や内外での活躍事例をふんだんに盛り込んで、企業の魅力をアピールしましょう。
前述した“営業ツールとしての役割”がまさにこれです。

会社説明会用の会社案内のみならず、取引先や顧客向けの商談用のパンフレットにも欠かせない、核となるコンテンツです。

⑥入社案内

就活生に向けた会社説明会で利用する場合は、入社案内を中心に掲載するとよいでしょう。
エントリー方法や選考基準、募集事項などの必要事項を掲載します。
採用担当の連絡先もマストです。

⑦社員のエピソードやプロフィール

先輩社員が伝える社員のエピソードやプロフィールは、会社説明会で利用するパンフレットに掲載しておくと良いコンテンツです。
会社の魅力をアピールできる項目でもありますので、掲載しておくことをおすすめします。

自社サービスや商品紹介の場合

紹介する自社のサービスや商品について、“概要→特徴→料金”といった順に会社案内の構成づくりを進めていきますが、意識したいのはやはり見やすさ、読みやすさです。
紹介するサービスや事業も総花的にならないよう、2~5個程度に絞ったほうがよいでしょう。
それぞれにタイトルとサブのキャッチコピー、それに紐づく説明のリード文(200~500文字程度)があれば、紙面としてのまとまりも良く、情報も伝わりやすいはずです。
具体的な商品画像などもあれば掲載したほうが、アピール度が強まります。

そのような画像を入れることにより、顧客にイメージが伝わりやすくなるうえ、視覚効果によってデザイン的にも華やかな印象となります。
適当な画像が用意できなければ、イメージ画像を入れてみるとおしゃれです。

もし全体のページ数に余裕があれば、サービス概要や事業概要の前に、企業の信条や顧客への約束などをまとめたコンセプトページを置くのも一案です。

①自社サービス・商品の概要

自社サービスや商品を紹介することが目的の会社案内の場合は、まずはそれらの概要を説明することから始めます。
説明の詳しさは、紹介するサービスや商品の数によって異なりますが、この段階ではまだ簡単な説明で問題ありません。

②自社サービス・商品の特徴

自社サービスや商品の特徴について、強みや他社との違いなどを、より詳しく説明します。
サービス・商品を手がけている立場でしか分からない知識や、商品開発にまつわるストーリー、ネーミング秘話などを盛り込んではどうでしょう。
パンフレットを見た人の興味や、関心を惹きやすくなるのではないでしょうか。

女性はデザインなどイメージを重視し、男性はデータやグラフなどに価値を見出しやすい傾向にあるので、読む人の属性を踏まえたうえで構成を決めると効果的です。

③自社サービスや商品の料金

自社サービス・商品の料金も、申し込みや問い合わせを検討している方にとっては重要な情報です。
忘れないように掲載しましょう。

サービス・商品にいくつかグレードがある場合は、それぞれの特徴や料金を表にまとめるとわかりやすくなります。

④お問い合わせ先などの導線

会社案内(パンフレット)を見て、サービス・商品に興味を持った人を申し込みや問い合わせに案内する導線も用意しておかねばなりません。
ホームページのURLや、会社のアクセス方法(地図)などの情報を記載しましょう。

会社案内の構成で押えるべきポイント

会社案内はページ数やサイズの制約から、ターゲットや使用する目的に合わせて情報を取捨選択しなければなりません。
内容を整理することで、不特定多数相手のホームページに比べ、ターゲットにこそ必要な情報が届きやすくなります。

全体の構成や各構成要素の内容を決める際は、以下の点に留意するとよいでしょう。

ポイント①制作の目的を明確にする

会社案内の構成はただ漠然と作るのではなく、制作する目的をきちんと設定することが大切です。
具体的に言うと「誰をターゲットにして」「どんな効果を期待するか」の2つを押さえるということです。
たとえば、新規取引先の開拓に使う場合は、自社を知らないお客さまに、自社のことをPRすることが会社案内の“目的”と言えます。

このように目的を明確化することで、会社案内に掲載する情報を整理しやすくなります。
さらに詳しく設定する場合は、ターゲットとなる“ペルソナ設定”やターゲットの接触から最終的なゴールまでの道筋を想定した“カスタマージャーニーマップ”を追加しましょう。

こうした設定をしておくと、効果検証やリニューアル版作成に活かせるほか、関連する業務に流用するという活用法もあります。

また、会社案内を作る際には、ターゲットを1つに絞ったほうが、ターゲットの属性と目的のズレが生じにくいのでおすすめです。
特に、求職者に対しては就活生、応募者向けに別途“採用案内”を作成したほうが、一般のお客さまに向けた会社案内との性格分けができてよいでしょう。

ポイント②会社案内を渡すシーンを設定する

次に、会社案内を渡すシーン(場面)を設定します。
前述した目的の設定は、ターゲットのための情報整理に使用しますが、シーンの設定は会社案内を使用する、自社の社内スタッフのための情報整理につながります。

その目的は、「いかに社内スタッフが使いやすいものにするか」にあるわけです。
営業を例にとると、商談が成功した際の流れや会社案内をどのように商談で活用しているかを取材し整理しておくとよいでしょう。
お客さまからの質問内容や製品カタログなど、ほかの営業ツールとの使い分け方も確認しておくと会社案内で伝えるべき役割がより鮮明になります。

ポイント③掲載する内容は優先順位をつける

目的とシーン(場面)の設定によって、会社案内に必要な情報が出そろってきたはずです。掲載する内容には、それぞれの情報をもとに優先順位をつけていきます。

ここで重要なのは“ターゲットが求める情報”と“自社が伝えたい情報”のマッチングです。
マッチング度のもっとも高い情報は、「ターゲットが求めていて、自社が伝えたい情報」であり、2番目は「ターゲットが求めている情報」です。
「自社が伝えたい情報」は、このなかではもっとも優先順位が低い3番目ということになります。

ただし、「ターゲットは求めていない(気づいていない)が、クロージングに関係する情報」がある場合は、優先度を2番目に引き上げておかねばなりません。
ビジネス用語におけるクロージングとは、商談を契約に結び付ける最後の段階を指します。

それまで積み重ねてきた顧客とのコミュニケーションを集約し、成約へつなげるフェーズがクロージングです。
このように、優先順位をつけることで、会社案内の仕様に合わせてデザインや情報の取捨選択がしやすくなります。

ポイント④競合と差別化する

ターゲットが、競合他社の会社案内を目にすることがあるでしょう。
採用や営業活動が目的の会社案内では特に、その印象、見た目が結果に影響するため、競合との差別化を図ることがより重要になってきます。

機会があれば、同業他社の会社案内に目を通し、どのようなデザインか、どのような内容かをリサーチするのは大事な前作業です。
他社の会社案内を参考にしながら、そこにないユニークな視点やターゲットへの訴求方法を考えてみましょう。

ポイント⑤文字量に注意する

会社選び制作で、見逃しがちなのは原稿の文字量です。
紙面に記載するデザインと文章量のバランスは、非常に重要です。
会社案内の読み手が途中で飽きるような文字量であってはなりませんし、かといって何が書いてあったか印象に残らないようでも会社案内の意味をなしません。

あまりに文字が目立ちすぎると、説明感が強くなり、せっかくのデザイン性を打ち消してしまいます。
仮に、見開き2ページ分に原稿が収まらないのであれば、文字を小さくする、あるいは少なくするか、またページ数を増やすという手があります。
その際、画像や図表はあまり減らさず、文字量とのバランスが崩れないように工夫しましょう。

会社案内の主な製法

最後は、会社案内の仕様とデザインを決めます。

会社案内に掲載するコンテンツの内容も大切ですが、多くの方に興味を持ってもらえるよう、デザインや仕様にもこだわりたいところです。
特に、表紙は全体の印象を左右するので、“見た目重視”でいきましょう。

中綴じ製法

会社案内の仕様の種類は数多くありますが、定番仕様といえば“中綴じ製法”です。
中綴じ製本を利用したパンフレットは、ボリュームが出て読み応えがあります。

パンフレットのサイズはA4サイズで、ページ数は8ページ、12ページなど4の倍数で構成するのが通常のスタイルです。
A4サイズであれば、カバンにも入りやすく、多くの写真や紹介文などをビジュアルに掲載することができます。

写真をたくさん使用してボリュームのある会社案内を作成したいときは、フルカラー印刷による中綴じ製本にすると、非常に見栄えのよい仕上がりとなります。

折り加工製法

折り加工を利用した製法も、よく利用されています。
二つ折りや三つ折り、四つ折りが一般的で、4ページ、6ページ、8ページの構成で作られています。

中綴じ製法とは異なり、簡易的なパンフレットになりますが、会社概要をコンパクトに伝えるには最適な仕様です。
製品紹介やカタログなど商談シーンでは効果的ですが、二つ折りで4ページのパンフレットでは、会社案内としては掲載できる情報が限られてしまうのが弱点でしょう。
この、軽く見えてしまうという難点を逆手にとり、ほかのパンフレットや提案資料の補助として利用するという手もあります。

ポケットファイル

パンフレットにポケットファイルを付けた製法で、これもよくみかけます。
表紙、または裏表紙の内側のポケットに、多くの資料をまとめることができ、非常に機能的です。
会社案内に掲載した内容に変更があった際にも、ペラだけを刷り直せば済むのがメリットです。
複数の資料を配布したい場合や、パンフレットと一緒にDVDなどを同封したい場合はポケットファイル印刷の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

会社案内は目的と読ませる相手を見据えて構成を練ろう

会社案内を作る際に大切なことは“どのような目的に使用し”“どのような方に読んでもらうのか”をきちんと固めるということです。
構成や内容も“目的”と“読ます相手”によって変わってきます。
コンセプトが明確ではない会社案内は、内容も総花的で、企業の魅力をアピールすることは叶いません。
取引先や顧客に読んでもらうには、デザインも信頼や安心を感じさせるものとしましょう。

会社案内を作成する方は、今回ご紹介したポイントを参考に構成やデザイン、仕様を考えてみてください。
プレサボでは「読んだ人にメリットを伝えることでより効果的な会社案内になる」をモットーに、プロの視点でもっとも効果的な会社案内を制作いたします。

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