プレゼンは結論から伝えるべきか?

それとも結論は最後に伝えるべきか?

どうすればいいのか悩んでしまいますよね。

まずは結論からお伝えします

“社内向け”のプレゼンでは、結論を先に伝える。

“社外向け”のプレゼンでは、結論は先には伝えない。

もちろん、相手の状況やプレゼンの内容などで、結論をいつ伝えるのか変わってくる場合があります。
ただし、社内向けプレゼンや上司への報告などの場合、ほぼ100%先に結果を伝えるべきだと思います。

社内向けプレゼンでは先に結果を伝えたほうが良い理由

社内プレゼンでは結論を先に伝えるのか?

上司は物語を楽しんでいるわけでない

なぜ、社内向けのプレゼンや上司などへの報告では、結論を先に伝えたほうが良いのかと言うと、経過よりも結論を知りたがっているからです。

基本的には、相手が知りたがっていることを先に伝えることで、相手のストレスを取り除くと同時に、そのあとの話にも興味を持ってもらいやすくなります。

テレビや映画などでは、結論を最後に持ってきますよね。

なぜなら、視聴者は結論に至るまでの物語を楽しんでいるからです。
「この2人は結ばれるのか、結ばれないのか」をドキドキしながら楽しむわけです。

社内プレゼンの場合には、経過を楽しみながら聞いてくれる人はほぼいません。
経過を楽しみに聞くことがあったとしたら、結論を知ってからです。

たとえば、あなたが上司で部下からこんな報告をされたらどうでしょうか?

この度の●●株式会社との業務提携の提案について、先方は最初とても難色を示していました。
こちらの体制に対して、不備があるとのご指摘をいただきましたので、検討し体制を見直しました。

その後、改善案をご提案させて頂き、何度がお互いの意見をすり合わせることで、無事に合意することができ、契約させていただくことができました。

契約ができてよかった、と安心すると同時に、結論を先に言って欲しい。
と思いませんか。

キミがどんな苦労をしたかは聞いていない。それよりも結論を教えろ、と。

反対に結論を先に伝えた場合はどうでしょうか。

無事に契約できました。最初、先方は何色を示していたので、こちらの体制を見直すこととなりましたが、ほぼ提案時の条件で合意いたしました。

と報告されたら、部下を労う気にもなるかもしれません。

社内プレゼンの場合、上司は決してそれまでの経過を楽しんでいるわけではない、ということを覚えておいてください。

結論を先に言っては、そのあとの話を聞いてくれないんじゃないか

決してそんなことはありません。
結論を知ることで、より内容を深く知りたいと思ってもらえます。

例えば、あなたが読んでくれているこの記事や様々なブログ、Youtubeなどで、サイトへの滞在時間や視聴維持率が高いもののほとんどが、最初に結論を伝えています。

なぜなら、ダラダラと伝えていると、読者や視聴者は飽きてしまうからです。

結論を先に伝えることで、より興味を持ってもらいやすくなるんです。

小説やドラマでも結論を先に伝えてしまう物語もあります。
「古畑任三郎」などがそうですよね。

物語の冒頭で、犯人がわかり、さらに犯行動機やトリックなどもすべてわかっちゃうんです。

推理小説や推理ドラマって「誰が犯人か、どんなトリックを使ったのか」が醍醐味なのに、最初にすべてわかった上で、古畑任三郎の卓越した観察眼と巧みな推理を楽しむ訳です。

失敗を報告する際には必ず、結論は最初

失敗やミスなどを報告する場面では、必ず、必ず結論を最初に伝えるようにしてください。

あなたは部下からどのように報告されたいですか?

実は、作業ボリュームが途中で多くなったのですが、費用が増えることを伝えていませんでした。
作業ボリュームが多くなるということは、必然的に費用も増えることはお客様には理解していただいていると思ったからです。
以上の理由から今回の案件では赤字を出してしまいました。
大変申し訳ありませんでした。
今回の案件では赤字を出してしまいました。
実は、作業ボリュームが途中で多くなったのですが、費用が増えることを伝えていませんでした。
作業ボリュームが多くなるということは、必然的に費用も増えることはお客様には理解していただいていると思ったからです。
大変申し訳ありませんでした。

なんとなく、最初の報告の仕方だと言い訳じみて聞こえませんか?
結論を伝える前に、言い訳を伝えて、少しでも怒りを緩和させようとしているように感じます。

反対に、結論を最初に伝えることで、潔さを感じます。

まあ、どちらにしても、失敗したら怒られることになりますが、せめて、失敗を受け止め反省していることをわかってもらうために、結論は先に伝えるようにしましょう。

社外向けプレゼンでは結果は先に伝えなくても良い理由

社外プレゼンでは結論を先に伝えなくてもよい

さて、ここまで社内向けプレゼンでは結論は先に伝える、とお伝えしてきましたが、社外向けプレゼンの場合、決してそんな事はありません。

そもそも、社外向けプレゼンの場合、結論という定義が曖昧だからです。

例えば、先程の業務提携のためのプレゼンテーションを相手企業にプレゼンする場合、結論は業務提携したいといことです。
そして、この結論は相手企業は既に知っているはずです。

業務提携したいからプレゼンしに来ていることはわかっていますよね。
なんのプレゼンだかわからないけど、とりあえず聞いてみよう、という状態はほとんどありません。

また、お客さんに商品やサービスを販売する場合には、結論は商品やサービスを買って欲しいわけです。

そうなんです。

結論というものは最終的には自分が決めるわけではなく、相手が決めることなんです。
業務提携に賛成するのも、商品・サービスを買ってもらうのも、相手が決めるんです。

なので、社外プレゼンで最初に伝えなくてはいけないことは、結論ではなく、相手が得られるメリットなんです。

業務提携することで、相手企業にはどんなメリットがあるのかを最初に伝えて、興味をひかなくてはいけないんです。

ですから社外プレゼンでは、結論を先に伝えるとか伝えないとかはあまり関係ありません。

メリットの伝え方についてもっと知りたい方はこちら↓↓↓

⇒参考:「プレゼンで必ず伝えるべき大切なこと」

まとめ

今回お伝えしたいことは、とてもシンプルです。

社内プレゼンや上司への報告の場合、「結論を先に伝えること」です。

特に失敗やミスの報告をする場合には必ず、結論を先に伝えるようにしましょう。

監修者

監修者の写真

Null Japan株式会社 代表取締役

高村 勇太

プレゼン資料クリエイター/プレゼン資料の専門家

Microsoft® Officeスペシャリスト 認定

<略歴>

武蔵野美術大学卒業後、東京都港区赤坂の設計事務所にてプレゼンテーション業務に従事。数億円のオフィスビルから数百億円の都市開発事業などの提案書およびプレゼンテーション資料の作成を手がける。
2016年より会社を設立し、2018年よりマーケティング、セールスライティングを取り入れたプレゼンテーション資料制作、コンサルティング事業を開始。
現在はプレゼンテーション資料を中心に広告やチラシ、営業資料などの様々な資料を手がけ、資料制作講座も開き、資料制作の方法なども伝えている。
⇒主な制作事例はこちら

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